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Thu.10/29. 2009
「満月の夜になると、家の猫が決まっていそいそと出かけていく。夜の駐車場で、10匹以上の猫が集結して座っている…」

こんな「猫の集会」にまつわる話、皆さんも聞いたことありませんか? 実際に私の家で飼っている猫も、夕方5時くらいになると、シャキっと起きて、きっちり2時間ほどお出かけして帰ってきます。

これってやっぱり「猫の集会」のためなんでしょうか? とはいえ、実際に集会の現場を目撃したわけではないので真偽のほどはわかりません。そこで今回は、10年以上にわたって東京の猫を撮り続けてきた、アマチュア猫カメラマンの和泉兼定さんに「猫の集会」の実態を聞いてみました!

「猫の集会を見かけるのは、人通りが少ない駐車場や空き地です。猫の集会は夜に行われるといわれますが、実は昼間でも集会は開かれているんです。天気のいい午後なんかは、10匹以上の猫が集まっていることもありますよ。積極的に触れ合ったり、ケンカをしたりということはなく、ただ同じ場所と時間を共有しているような感じですね」(和泉兼定さん)

「集会」っていうからには、いつも同じメンバーが集まっているんですか?

「ほぼ同じメンバーです。1つの集会所から路地を1本隔てた空地には、別のグループの集会所があったりするのですが、メンバーが入り交じることはほぼありません。個々の縄張りのほかに、グループ同士の大きな縄張りみたいなものがあるのかもしれません」

なるほど~。確かに「猫の集会」と呼べるものは存在していたんですね! でも1匹1匹が縄張りを持つといわれる猫が、わざわざ縄張りを越えて「集会」を開くなんて、なんだか妙な気がしませんか? いったい何のために集まっているんでしょう? 本連載のご意見番、伊豆高原ねこの博物館館長の今泉忠明さんに聞いてみました!

「猫の縄張りには、ところどころ近隣の猫とかぶっている範囲があるのですが、数匹の猫同士の縄張りが重なり合っている場所で、集会が開かれていると考えられています。それは縄張り抗争というような攻撃的な目的のものではなくて、同じ地域に住んでいるメンバーが定期的に顔見せをすることによって、新顔の猫をチェックしたり、発情期のメスを探したりして、なるべく平和に縄張り内での生活を送れるよう、ある種のコミュニケーションをとっていると考えられています」(伊豆高原ねこの博物館館長/今泉忠明さん)

確かに近隣の猫の様子を定期的にうかがっておいた方が、無駄なケンカにならずにすみそうですものね。猫って意外とご近所付き合いがうまいのかも!?

「マングースなど、ネコ科の親戚のもっと原始的な動物は、縄張りに侵入してきた相手をすぐにかみ殺してしまいます。そういう意味では、猫は他者とコミュニケーションをとることで、自分の身の安全を守るという能力を発達させた社会的な動物といえますね」(今泉さん)

謎に満ちた猫の集会も、猫たちが平和に暮らしていくために生み出した習慣なのかもしれませんね。

でも、争いになる前に相手のことをよく知って、平穏に暮らしていこうとするその姿勢、私たち人間も学ぶところがあるような気がしませんか?


<yahooニュースより>

ねこって自由気ままに生きている気がしますが、きちんとグループみたいなものあるんですね。
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