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Tue.06/12. 2007
6月11日16時41分配信 産経新聞


 内閣府が11日発表した1~3月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の改定値は、物価変動の影響を除く実質で前期(平成18年10~12月期)比0・8%増となり、5月の1次速報値から0・2ポイント上方修正された。年率換算では0・9ポイント上方修正の3・3%増。景気回復を背景に企業の設備投資が大幅な伸びを示したことが寄与。順調な景気拡大を裏付ける結果になった。

 実質の需要項目別にみると、速報段階で発表されていなかった法人企業統計を反映させた結果、民間設備投資が速報値の前期比0・9%減から0・3%増と増加に転じ、上方修正の主因となった。とくに生産の一部に弱さが見られていたが、減速していた米経済に底入れ感がみられ、企業の旺盛な設備投資意欲につながった。

 一方、景気を下支えする個人消費は0・1ポイントの下方修正で0・8%増となった。レクリエーション、電話電報、自動車販売の低迷などが影響した。内閣府では「消費は底を打った」(大田弘子経済財政担当相)との見方を示しているが、先行き不透明感も漂っている。

 実質GDPの寄与度は内需が0・3%のプラス(1次速報は0・2%のプラス)、輸出から輸入を差し引いた外需が0・5%のプラス(同0・4%のプラス)だった。

 物価変動を含めた名目GDPは0・2ポイント上乗せの0・5%増、年率では0・9ポイント上昇し、2・1%増となった。1次速報と同じく2四半期ぶりに名目が実質を下回った。

 物価動向を総合的に示すGDPデフレーター(前年同期比)は、1次速報より0・1ポイント下方修正され、マイナス0・3%と、デフレ状態は解消できなかった。

 この結果、18年度の成長率は、実質2・1%、名目1・4%となった。実質は5年連続のプラスで、政府経済見通し(1・9%)を上回った。

 19年度については、各四半期がそれぞれ0%成長と仮定しても、すでに1・4%の伸び率が確保された計算で、各四半期0・2%の伸びで、政府経済見通し(2・0%程度)が達成できる計算。


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